ネズミ会議


ねずみ達は話し合いを始めた。

今まで何百というねずみを捕ってきたこの猫の最終的な処置を決める会議だ。

偶然昼寝中を捕まえ、このようにネコシバリの机に封じているのだが、

なんせ相手は何百とねずみを捕ってきた猫だ。

捕まっている身なのだが、迫力とただならぬ雰囲気がある。

一方議会のねずみ達はそれだけでビビッてしまってなかなか決議が出せずにいる。

見よ!この猫のふてぶてしい顔を!

果たしてこれがこれから裁かれる身の浮かべる表情だろうか?

哀れなねずみ達は、この罪人を前にそのほとんどが思考停止状態に陥っている。もしくは考えているフリに徹するのに精一杯だ。

その小さな目はどこを見ているのやら。

だが実は、この決議の下されない時間が延々と続く事こそ、

この猫にとっては最大の苦痛であったりするのだが、

残念ながらそれに気付いているねずみは一匹もおらず……



もはやこの部屋に充満するのは、のしかかる時間の重みと濁った空気だけであった。



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