カマクラ
長い休暇でカマクラは、異常なまでの人ごみでした。
僕達は元々大仏を見たり銭を洗うつもりは毛頭なかったので、人のいないような方へと歩いていきます。
日が照っておりました。
けれども前日の雨の臭いは所によっては濃く、
泥と苔だらけの佐助稲荷には
とても白い命婦が沢山はべっておりました。
そんな彼女らの異質な艶っぽさを感じながらまた人のおらぬ方へとまいります。
やたらとパイプの露出した建物
車輪
看板
複雑に絡む寄生植物
廃屋
気味の悪い造形に鎖巻かれた猫、兎、犬の置物
無意味なガラクタ
可愛いゾウムシ。
カタツムリは生きておるのか死んでおるのか、
そこで雨を待っているようでした。
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