十二神将三十六禽子之図
子は鼠衆・燕衆・蝙蝠衆と呼ばれる忍びが獣士として付き、部隊長と従士は各忍衆の頭が務めている。
個々の能力ではなく、一族の能力を特化し体系化した戦闘技術を持つ。
つまり、いつ獣士や従士、隊長に死人が出ても“代わり”の作れる部隊なのだ。
クロコ
子部隊長鼠衆の首領。
火薬系の忍具の扱いが得意で、いざという時の切り札である手製忍具はさながらネズミ花火。
火薬に関する知識、配合の技術にも長けており、時折丑部隊の武器開発チームの相談も受けている。
非常に打たれ弱いが身軽で素早い。屋内での戦闘を最も得意とする。
割とお年頃でお洒落なんかも本当は興味があるが、
忍びである上、根が真面目なのでそうもいかず、帯のリボン結びがその限界。
まだリーダーに成り立てで隊長格の中で一番日が浅く、少々慣れない部分もある。
三人の弟と二人の妹がいる。(現在修行中の非戦闘員。)
好物は金平糖。
ヘンヤ
蝙蝠衆の首領。
蝙蝠衆は暗殺に限りなく特化した集団で、戦闘では様々な仕掛けを施したクナイや手裏剣を主に扱う。
それらは投げるのではなく、例えばクナイなら敵頭上より落とし、手裏剣はマキビシの様に使う。
部隊の中では主に索敵が役目。
決め手にはならないが、場合によっては音波による攻撃で撹乱も行う。
衣装が少々アレなのはあくまで翼の皮膜のせいであって、本人は至って真面目な性格で任務に忠実。
子部隊で一番先輩で、まだリーダーとして成熟していないクロコをサポートする頼れるお姉さん。
コジロー
燕衆の首領。
燕衆は鳥類本来の姿を型とし、専用の刀“止まり木”(通常の日本刀よりも柄が長く、軽い)を脚で振るう剣術、“飛燕剣”(ヒエンケン)の使い手集団。
飛燕剣の源流となる剣術は転勝(マロバシガチ)を基礎とし、コジローはその技術の集大成である必殺剣“燕返し ”の達人。
少々頭が固く、特に時間に五月蝿いタイプ。
戦闘に関してもその傾向はあり、予め用意した手順を何より重視してしまう欠点がある。
とはいえ、機動能力の高さは子部隊一であり、その素早さは本人の堅さをカバーして余る程である。
本当は忍びらしさよりも、正々堂々と戦いたい願望があるようだ。
※サイト内のイラスト・画像等の無断転載・複製を禁じます。